2020年8月9日日曜日

尺カサゴ釣り/マズメについて



マヅメ



魚釣り全般に一番ベストな時間帯とされるマヅメ時について考える。

マヅメ(間詰め)

相手の顔を確認するのに間を詰めなければ見えない時間帯だからマヅメだったかと記憶する。   

朝、夕のマヅメ時は光量の変化により、あらゆるフィッシュイーター達が活発に補食する時間帯であることは皆さんもご存じの通りであり、釣り人が最もワクワクする時間でもある。

通常マヅメは、朝マヅメにプランクトンが光合成のために水面近くに浮き、それをベイトが追い、フィッシュイーターの活性も上がるって事や、ベイトが他のフィッシュイーターから夜間避難するために夕マヅメに湾内に入ってくる、朝は外に出ていくタイミングで活性が上がるって事が釣りにマヅメが良いと言われる理由ではないだろうか。


同じフィッシュイーターであるカサゴもマヅメのタイミングで動くのは勿論である。


そして

マヅメは簡単に言えば光量の変化である。


カサゴの餌採


まず、カサゴの餌採について考えてみよう。


カサゴ釣りの代表格と言える釣り方である穴釣り。
ここ最近その簡単さやダイレクト感で再注目されだした釣りである。

この穴釣りは、餌を取りに来た魚を釣ってるのではなく、住処を直撃してるだけであり、私のマグナムカサゴパターンには全く当てはまらない釣りである。


この章である尺カサゴ釣りの時合いとは、尺超えのマグナムカサゴを狙い獲るための時合いであり、時合い関係ない普通のカサゴ釣りではないということだ。





カサゴの住処は影の暗がりである


ニュートラルなカサゴは影に入り、身を潜めている。

勿論、貪欲な魚であるカサゴ、特に若い個体は目の前に落ちてくる餌に反応する。
そのために穴釣りが成立するのであるが、テトラ帯のひと穴ひと穴に落としていく効率の悪い釣りで、しかもサイズが狙えない釣りをメインでやろうとはサラサラ思わないので、このブログではあまり触れない。



穴に住んでいる魚のイメージである魚のカサゴであるが、それがマグナムサイズとなると、より餌を取りやすい場所をテリトリーにもち、住処と餌場を行き来していると考えている。


本来、回遊性の高い魚ではないので、範囲的には20メートル位の範囲ではないだろうか。




壁や流れが絡む根、ミオ筋といったシャローエリアの一等地の餌場は、デイのハイライト時には光量が強すぎてカサゴが入りにくい。


こういった場所の付近のシェードに昼間は身を潜め、夜間に餌を捕るデカイ個体が居るのは確かである。


そんな個体が餌を取りに動き出すタイミングが光量の変化(マヅメ時)である。







カサゴの住処は暗がりであるが、それは、基礎やテトラ、ゴロタ等の穴の他に、漁港等の係留船や、浮き桟橋の真下も影であることを忘れてはいけない。




比較的潮通しの良い場所にある基礎やテトラではベイトの入りもいいので、その場所でレンジの移動で済ませる個体が多いが、こうした連続するストラクチャーに入っている魚は縄張り意識が弱い普通サイズの魚が多く、サイズこそ望めないが、カサゴマンションをみつけられれば数釣りが楽しめる場所でもある。



それに比べ漁港内の魚は積極的に横に動き、自分のテリトリーの餌場まで移動し餌を漁っては明るくなる頃住処に戻る。


マグナムサイズのカサゴの縄張り意識はすこぶる強く、その縄張りに侵入してくる他のカサゴを追い出すほどであり、逆に考えれば小型が連発するエリアでのマグナム狩りは厳しいと思って良い。


そのエリア、その場所でベストなタイミングを狙ってのキャスト。


それこそ狙って獲る尺上と言えるだろう。







なぜマヅメなのか?


マヅメは光量の変化であると書いた。

勿論カサゴもそのタイミングで動くのだが、まさに、その動き出すタイミングこそがベストな時間帯であると考えている。


先にも書いたボトム質の粗いエリアでは暗くなり始めや、明るくなり始めのマヅメ時がベストな時間帯と言えるが、私がメインとしている漁港エリアとなると時間が前後してくる。



ボトムがフラットな漁港エリアでの浮きもの等の影下で、ニュートラルな状態にあるやる気のないカサゴが口を使い出すタイミングこそが、その場所から移動し始める時間帯であり、それこそがマグナムタイムである。



夕マヅメの変化


夕マヅメ。

徐々に陽が落ちだし暗くなっていくタイミングである。




ゴロタ場に地磯帯、基礎やテトラの穴に入っていた魚が徐々に顔を出し始める。

この粗いボトム帯のカサゴは暗くなるタイミングで穴から出てきて根の頂点付近まで出てきて餌が流れて来るのを待つ。


こういった頂点に上がるデカイ魚はベイト待ち伏せタイプが多く、結構上の層まで反応してくれる。


春先〜夏場のゴロタ浜等で夜間ミノーに反応してくる良型のカサゴがこのタイプであろう。





では、メインエリアである漁港内での変化はどうだろうか。


漁港内では、テトラや基礎などの穴は少なく、壁の横穴や係留船や浮き桟橋等の影に着き、陽が落ちれば餌を漁りに出てくる。


この船や浮き桟橋等の浮きものであるが、日中の陽が高い時間帯のカサゴは、その浮き物の真下に入ってニュートラルな状態の為、攻略するのは難しい。

それをどう攻略するかがマグナムカサゴを狙う上でのとなる。




ある程度水深があれば、水深がシェードの役割を果たし、以外と連発してくれる場合もある。

しかしながら、真っ昼間の船溜まりでバイトしてくるのは縄張り意識の弱い若い個体が多いのである。




やはり尺カサゴを狙って獲るとなれば、昼と夜の変化がはっきりしている、シャローエリアでのフラット狙いが良い。


縄張り意識が強いために数は出ない1発尺狙いこそ夢があるのである。





浮きものの場合、西陽の傾きにより影が東側に延びていく。


この影の延びがカサゴを動かし、その動くことによるリアクション的な要素こそマグナムカサゴのタイミングであると考える




以前YouTubeでも公開したが、リアクション要素の中に"出航リアクション"と言うものを公開した。

出航リアクションバイトの魚を捕る


この出航リアクションは、船の真下でニュートラルな状態にあった魚が、船が出航することで影を失い、動かざるをえなくなる。


この魚が、何かしらの変化で動くタイミングこそが口を使うタイミングなのである。

この出航リアクションにおいては、潮位や、マヅメ関係なく、なおかつ目視出来る変化であり、魚が無理矢理に動かされる人為的なタイミング。


船が出たあとは気にかけるのがベストである。





直接的な外敵等からの刺激には臆病な面を見せるカサゴだが、影の移動等の定期的な変化では、それがリアクションの引き金となり、全く反応しなかったカサゴも1発で口を使う状況へと変化する。

それこそがマヅメの時間帯で大事な要素であり、出航リアクションのアツさでもある。





さて、この魚が動き出す時間。


夕方の西陽が徐々に落ちていき、影が伸びていく。

それまで係留船や、浮き桟橋等の真下の影でじっとしていたカサゴが影の伸びに気づき、徐々に行動範囲を広げていく。

伸びていく方向に餌場となるスポットがあれば尚更じわりじわりと影のエッジを追うように動く。

この動き出したカサゴに口を使わせるのはいたって簡単であるが、正午付近の陽の落ち出しでは、まだまだ浮き物の存在が邪魔で撃ちづらい。

かといって、薄暗くなった夕マヅメ時となると、動き出しのリアクション要素は薄れ、フラットエリアでのナイトパターンへと移行するので、この状況では餌場となる場所への直撃、もしくは途中のスポットへの打ち込みとなり、潮などのタイミング勝負となってしまう。

そうなる前に撃ち取れるのが、この夕方、マヅメ前の時間帯である。


夕方のマヅメ前であれば快晴ドピーカンのデイゲームでもマグナム狩りが可能であり、先手必勝のカサゴ釣りにおいては、かなり強い1手となるだろう。

この動画はまさにそんな快晴ドピーカンのマヅメ前に獲った魚である。
夕マヅメ前の影の伸びで獲ったマグナムカサゴ



この夕マヅメ前の動き出しパターンであるが、これは影の明暗が重要であり、快晴であるほど有効で、逆に釣り日和である曇天時は効果が薄れてしまう事を忘れてはいけない。

曇天時には通常のマグナムパターンで直撃していくのがベストである。




朝マヅメの変化



夕マヅメとは逆に明るくなっていく朝マヅメはカサゴが住処に戻るタイミングである。

そして、明るくなっていく時間帯はアングラーのテンションも上がって来る、一番フレッシュな時間でもある。


徐々に海中も明るくなっていき、暗闇で餌を漁っていたカサゴにとっても目視でベイトを確認出来るいい時間帯であることは間違いない。

そんなホットな朝マヅメであるが、それを超えた時間にアツいタイミングが存在する



9時の魚


朝マヅメを完全に超えた時間にマグナムサイズがバイトしてくる。それも足元でだ。

この状況は、前に書いた夕マヅメ前の移動を開始する魚に合わせたパターンと同様に動いた魚を狙っていくパターンである。


マグナムカサゴを狙うメインとなる漁港エリア。
その中でも船溜まりは影を住処とするカサゴが着きやすい反面、入り組んだ係留ロープ攻略が一番の課題である。

この船溜まり攻略について一番重視しなければならないのは、タックルバランスであることを忘れてはいけない。
※漁港は漁師さんたちの生計の場であり、漁船や係留ロープ等の漁具は大事な仕事道具である。
無理なキャストは控え、リグがロープを拾ってしまった際にフックを曲げて回収出来る強いタックルと曲げれるフックで挑むのがベストであります


そこで9時の魚である。

ここ最近漁港でよく見かける浮き桟橋に係留するタイプの船溜まり。

明るい時間帯では、船の真下や、浮き桟橋の壁沿いに張り付いて攻略がパワータックルでなければ、ほぼ不可能であるポイントであるが、この朝マヅメ超えのタイミングでは、その船の真下や、壁に入る前の魚がちょうど船と船の間辺りに留まっているのである。

このタイミングならば、難しいキャストは必要なく、係留船へのラインの擦れに対応したタックルであれば楽な展開に持ち込めるのがありがたい。


このマヅメ超えのパターンは、少し水深がある漁港との相性が良ので、昼の間に水深やパラ根の確認を済ませておきたい。


この動画のエリアは、ナイトゲームでしっかりと撃ちきった場所だが、明らかにこの朝マヅメ超えの時間帯で反応を得られている。
15:00頃まで朝マヅメ超えの船溜まり撃ち


逆に考えれば、夜間に餌を採る場所が付近にあるということであり、ナイトゲームでそこに入れられればもっと楽な展開に持ち込められたはずである。

しかしながら、初場所であったため、この戻ってきた魚に標準をあわせた釣りとなった。


この朝マヅメ超えの時間帯であるが、夕マヅメ攻略では快晴である程有効であるとかいたが、こと朝マヅメに関しては、通常のマグナムパターン同様曇天もしくは、小雨程度の条件の方が時合いも長く、釣りやすいのは確かである。


タイミングと気象条件さえ合えば、朝の時間帯はフラットエリアに点在する単根を撃つのが得策であり、ナイトゲームよりも黙視できる情報量が多いため、より楽しい釣りが展開できるのも良いところである。

この動画は日曜日の人気プチ離島での一発。
薄曇りの9時前、まさに動き出しの尺カサゴをタイミングを見計らって、ミオ筋に絡むスポットで引きずり出した魚である。
デーゲームフラットエリアでのマヅメ超えの魚

こうした人が多い人気エリアでも、魚が動き出すタイミングさえ掴むことができれば、答えを簡単に導き出すことができるのも、このマヅメに絡む時間帯であると言えよう。


最後に

一般的にナイトゲーム有利と言われるカサゴゲーム。

その中でのマヅメを外した時間は、間違いなく灼熱マグナムパターンであり、私の尺カサゴ狙いに於いて、外せない時間帯であることは間違いない。

実績ある釣り場で、このどちらの動き出すタイミングが掴みやすいのか、撃ちやすいのかを予め把握して釣りに向かうことで劇的に尺カサゴ近づくことができるだろう。

有利と言われるナイトを待つ前。
ナイトゲーム、朝マヅメを外した後。

そこにドラマが待っていると考える。


BottomAttacker/yoshi.ok

2 件のコメント:

  1. はじめまして。数年前にYouTubeを拝見し、私は釣り初心者ですから何を買えばよいかわからず、放置し、また数年ぶりに動画を見出した者です。現在も初心者ですので色々検索したのですが、カサゴのルアー釣りで検索しても曖昧で、海らルアー、ロックフィッシュで検索しても「何でもよい」みたいなやはり曖昧な結果が多く困っております。yoshiさん同様dd8を使用した釣りをしたいのです。バス釣りの経験はあります。タックル紹介を記事にしていただけませんでしょうか。できれば初心者へのこんなのでいいよという提案もお願いしたいのです。よろしくお願いします。

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    1. コメントありがとうございます!
      そしてコメント遅れ、大変申し訳ないです。
      DD8での釣りは、常にアクションさせ反応する魚を探してく釣りなんで、テンポも生まれやすく楽しい釣りですよ(*^^*)
      実際のとこ何でも良いは半分正解なんですが(笑)
      やはり自分の釣り方で狙って獲った魚はすんげー価値ある一匹になりますんで、こだわり持って釣りしたいですよね(^ー^)
      マグナムカサゴのタックル紹介記事は書いてたのですが、記事がぶっ飛んでしまって、1から書き直しで止まっておりました(^-^;
      少し時間が掛かるかもですが、頑張って書き書きしますんで、今しばらくお待ちくださいませ。
      アクション遅く申し訳ないです。

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